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問題分析

問題を分析する

現状とあるべき姿がある程度把握できると、問題の候補が見えてきます。そこで問題を分解・分析することで問題の本質を見極めます。もれがないようにするためにフレームワークをつかったり論理的思考を用いたりします。また結果を仮定して問題を分析する方法もあります。

論理的思考

MECE

もれなく・ダブりなくという論理的思考の基本です。もれは「それ」と「それ以外」を使ってつぶしていきましょう。ダブりは資源の非効率のデメリットだけでなく、その分野の強化・冗長化というメリットもあるので、厳密にダブりをなくすのが得策とは限りません。

演繹法

一般的・普遍的な前提から論理的推論によって個別的な結論を導き出す手法です。

その中でも有名なのが三段論法です。大前提(一般的構造):BならばC、小前提(固有の構造):AならばB、結論:AならばCという論理手法です。大前提と小前提が正しければ(CがBの、BがCの部分集合の場合)結論は必ず正しくなります。

帰納法

いくつかの個別の事例から論理的推論によって一般的・普遍的な結論を導き出す手法です。演繹法と真逆の考え方です。演繹とは違って、いくら多くの事例を集めても論理的に正しい推論をしても必ずしも結論が正しくなるわけではありません。

因果関係

一方と他方の事柄になんらかの関連性があるものを相関関係と言いますが、その中で一方を原因として他方が変動することを因果関係があるといいます。因果関係は相関関係の部分集合です。

三段論法のAならばCの結論には、AだからCになるのか、CだからAになるのか問われていません。原因と結果のどちらかが先に起きたものなのかが重要なことがあります。

相関関係の中から因果関係を探すことが多いと思いますが、2つの事象に因果関係がないのに、見えない要因によって因果関係があるかのようにみえてしまう疑似相関の場合もあるので注意が必要です。

空・雨・傘

三段論法に似た考え方で、空:直面した状況、雨:それに対する解釈、傘:その解釈に基づいてとる行動、の三段階で論理的に解決案を探す手法です。

ロジカル因数分解

数学の因数分解のように、論理的に問題を構成する要因に分解する手法です。

集中・分散分析

データをグラフ化して、目標から外れた「集中:ズレ」や「分散:ばらつき」を発見する手法です。

フレームワーク

検討対象の全体像を客観的にとらえるための思考の枠組み・切り口です。フレームワークという型にはめることで思い込みを避けてデータを分類できます。必ずしもMECEになっていないものもあります。

PEST分析

政治的環境(Political)、経済的環境(Economic)、社会的環境(Sociological)、技術的環境(Tecchnological)の4つの側面からトレンド分析します。

7S

共通の価値観(Shared Value)、経営スタイル(Style)、人材(Staff)、スキル(Skill)のソフトの4Sと、戦略(Strategy)、組織構造(Structure)、仕組み(System)のハードの3Sからなる企業分析のフレームワークです。

SWOT分析

内部要因の+強み(Strength)と−弱み(Weakness)、外部要因の+機会(Opportunity)−脅威(Threat)

AISASモデル

消費者の購買決定プロセスに関するモデルで、実際の行動を、注目(Attention)→関心(Interest)→検索(Search)→行動(Action)→共有(Share)に分割したものです。(AISASは電通の商標登録)

PDCAサイクル

継続的な改善手法で計画(Plan)実行(Do)評価(Check)改善(Act)のサイクルを回してたえず改善策を見出していきます。

OODAループ

意思決定の手法で、観察(Observe)情勢への適応(Orient)意思決定(Decide)行動(Act)のサイクルを回します。

PPDACサイクル

問題の発見(Problem)、計画(Plan)、データの収集(Data)、分析(Analysis)、結論(Conclusion)のサイクルです。

バリューチェーン

事業の流れに沿って購買物流、製造オペレーション、出荷物流、マーケティング販売、サービスの主活動と、調達活動、技術開発、人的資源管理、全般管理の支援活動に分解し、それぞれに関して分析検討する手法です。

ライフサイクル

時系列に導入期、成長期、成熟期、衰退期とわけ分析する手法。

ロジカルマトリックス

2軸は相互独立でそれぞれの軸がMECEに分割されたマトリックス(2×2や3×3など)を作成し状況を把握分析する手法です。

PPM

プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントの略で、市場の成長率と競合他社との相対的シェアを軸にし、それぞれの軸を高低にわけた2×2マトリックスを使って分析する手法です。花形:成長率高シェア高、金のなる木:成長率低シェア高、問題児:成長率高シェア低、負け犬:成長率低シェア低。問題児は展開か撤退か検討する事業、負け犬は撤退する事業、金のなる木から得た収益を問題児に投入し花形に育てる戦略が有力です。

ロジックツリー

前提となる事象を含んだ問題をその問題につながるいくつもの要因に細かく分解していくための手法。要因の解決策がツリー上に連なって、どんどん子要因が増えていきます。もれなくだぶりなく分解する、事実ベースで行う、絶対抑えないといけない要素を外さないことが重要で、分割するためには「それ」と「それ以外」の対極をさがしたり深堀して探したり、要素の視点を替えて候補を探したりします。

作り方のコツとして、各レベルがMECEか、ツリーの右側(子要因側)が具体的な原因や解決策になっているか、原因や解決策がロジックの因果関係で主要課題に関連しているかを念頭に置くとよいでしょう。

感度分析

ある影響因子変動要因が原因となって結果に影響を及ぼす場合その影響因子の振れ幅でどの程度結果が変わるのかという感度を分析する手法です。要因の影響の度合いを数値化し、結果に最も影響を与える要因を評価します。

パレート分析

アウトプットの80%は20%のインプットから得られるというパレートの法則(20-80ルール)を用いた分析で、全体の結果に対して貢献度の高い要素の集中度や偏りを見出す手法です。

仮説思考

物事を結論から考える思考法です。仮説思考をつかうと問題解決のスピードが格段に速くなり、手元にあるわずかな情報だけでも最初に全体像を作ることができます。仮説・検証を繰り返すことでよりよい仮説になります。

仮説を立てる

分析結果やインタビューなどで仮説を立てます。よく掘り下げられていて、実行しやすい具体的な解決策がより仮説です。

仮説を構造化する

仮説を深堀して大きな問題と小さな問題を明確にします。それには論理的思考やフレームワークを用います。

仮説を検証する

実験、ディスカッション、分析を用いて検証します。

フェルミ推定

つかみどころのない物理量を短時間で概算する方法。仮説の設定、要素の因数分解、モデル化と仮説思考の手順で概算します。。

問題解決策をつくる

解決案は情報収集や分析から必ずしも直接導かれるものではありません。思い込みをなくし漏れをなくすのが大事です。

問題解決の全体観 上巻 ハード思考編 (知的戦闘力を高める全体観志向)

問題発見プロフェッショナル―「構想力と分析力」

仮説思考 BCG流 問題発見・解決の発想法

武器としての決断思考

戦略フレームワークの思考法

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